2019年9月17日
今回は、外国人労働者の方の給与にかかる税金について。
最近よく耳にすることがある「外国人労働者」。日本の企業で働いている方、日本支店に勤務する海外企業の方、自分で事業を営む方・・・と日本でも多くの外国人の方が暮らしていらっしゃいます。海外の方は勤勉な方も多く、今後雇用を考えている会社も多いのではないでしょうか?
原則は、外国人労働者の方も、日本人と同様に所得税と住民税が課税されます。
ただし、外国人労働者は【居住者】か【非居住者】※かという区分で課税のされ方が異なるので注意が必要です。
この区分は、「期間」がかなり影響しますので、外国の方を雇用したら、まず、パスポートやビザのコピーをきちんと回収し、確認・保存しましょう。
また、外国は日本よりも残業や休日出勤等雇用についてシビアなため、トラブルにならないように雇用規定などの準備はしっかりとしておくことをお勧めします。
※居住者・非居住者の判定は記事下、「参照規定」をご参考ください。
詳しく記載すると、すごいボリュームになる上、読みたくない面倒な文章になりますので、ざっくりとご説明いたします。
まず、所得税は大きく以下の2区分に分けて規定をしています。
日本人の従業員さんと同じ扱い(全世界所得が収入)
年末調整では「基礎控除」があります。
20.45%の一律源泉所得で課税関係終了(日本の収入のみ、住民税は非課税)
年末調整では「基礎控除」がありません。
意味が分かりづらいですね・・・具体的に例を挙げると、
もうあなたは日本人です。会社で年末調整をしてもらい、翌年には住民税の納付書がしっかり届きます。
しかも、全世界所得が日本で課税されてしまいますので、祖国で不動産の収入など、何か所得があれば、それにも課税されることになっています。
ただし、各国間では租税条約が結ばれていますので、自国と日本との条約内容を確認してみましょう。
技能実習1号による滞在期間は1年以内とされていることから、来日してからの1年間は、原則、非居住者となります。
しかし、実習成果の評価試験に合格すると滞在期間は3年に伸びますので、企業側が最初から3年間の雇用契約を結ぶのであれば、入国した日から「居住者」になります。
また、中国などとは租税条約により免税となる規定があるため、所定の届出を出しましょう。
短期滞在と思われますので、非居住者となります。しかし、②と同様に租税条約により非課税となる場合も多いため、要チェック!
今回、なんども出てきた租税条約について、次回のブログで詳しくご説明いたしますね!
租税条約の確認はこちらから
法務省ホームページ参照
⇒ 入国管理局から事前に許可を受ける必要はありません。
在留資格「短期滞在」での入国となる。
査証免除対象国以外の国籍の方については,来日前に査証の申請が必要です。
査証申請についての詳細は,外務省又は査証申請を行う予定の在外公館にお問い合わせください。
在留資格「文化活動」での入国となる。
インターンシップを行う予定の本邦の企業等が,在留資格認定証明書交付申請を入国管理局に行う必要があります。提出書類については,こちらをご確認ください。
⇒ 事前に入国管理局から資格外活動許可(※)を受ける必要があります。
※アルバイトに対する許可
当該許可を受けることにより,いわゆる夏季休業,冬季休業及び春季休業等として,在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間中は,1日について,8時間以内の資格外活動が可能です。そのため,長期休業期間中に,1週について28時間を超えるインターンシップに参加する場合であっても,下記の「1週について28時間を超える資格外活動許可」を受ける必要はありません。
資格外活動許可申請の方法等については,こちらをご確認ください。
上記の資格外活動許可 + 「1週について28時間を超える資格外活動許可」を個別に受ける必要があります。
対象となる方
外国の大学の学生
※ 卒業又は修了した者に対して学位の授与される教育課程に在籍している学生が対象となります。
(いわゆる通信教育課程に在籍している学生は除かれます。)
滞在期間
1年を超えない期間で,かつ,通算して大学の修業年限の2分の1を超えない期間内であること
対象となる活動
学業等の一環として,外国の大学と本邦の企業等の間の契約に基づき,報酬を受けて実習を行う活動
提出書類
提出書類については,こちらをご確認ください。
国内に住所を有し、または現在まで引き続き1年以上居所を有する個人
『扶養控除申告書』を提出してもらえば、日本人と同様に源泉徴収され、給与のみであれば年末調整をその他にも所得(日本以外の給与等)がある場合確定申告を行います。年の途中で帰国することになった場合には、出国までに年末調整を行いましょう。
居住者で過去10年以内に日本にいた期間が5年以内の【非永住者の居住者】は国内および国外所得の一部(国内に送金されたもの、国外の証券で一定の条件を満たすものの譲渡)、【非永住者以外の居住者】については国内外全ての所得が課税の対象となります。
居住者以外の個人